太田ステージで行う自閉症療育

2026年03月12日

太田ステージの推進者として知られ静岡県の自閉症療育に多大な貢献をされた永井洋子先生が、先日逝去されました。謹んでお悔やみ申し上げます。

永井先生は、太田昌孝先生とともに、自閉症の認知発達の評価尺度である「太田ステージ」を開発し、その普及に尽力しました。太田ステージ研究会では副会長を務めました。また、自閉症など発達障害に関する多数の学術書や専門書を著しています。主な著書として『自閉症のStage別発達課題』、『自閉症治療の到達点』、『太田ステージによる自閉症療育の宝石箱』、『Stage IVの心の世界を追って』などがあります。

太田ステージとは、主に自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害(ASD)のある子どもの療育に使われる評価・支援方法の一つです。子どもの発達段階を評価し6つのステージに分け、それぞれのステージに合わせた療育を行っていきます。

対象年齢は0歳〜7、8歳程度ですが、発達の状況によってはそれ以降の年齢の子どもにも適用できます。ステージごとに豊富な支援方法の例が挙げられているのが特徴で、様々な教具を使うことで子どもが意欲的に取り組めるような工夫がされています。

自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもは、記憶力などの能力は高いものの、シンボル機能に困難があったり、比較(モノの大小など)や空間(モノの位置の上下など)の概念が理解できなったりします。シンボル機能というのは、目の前にないモノを、シンボル(言葉、記号など)を使って表現する能力のことです。こうした障害があることで、人とのコミュニケーションが円滑にいかない、周りの人が当たり前にできることが苦手、といった問題が起きてきます。

Share